ジュニアゴルフで一番悩んだこと
――親として、どこまで関わるべきなのか
ジュニアゴルフを続けていて、
技術や結果以上に悩んだことがあります。
それは、
親としてどこまで関わるべきなのかという距離感でした。
近づきすぎると、口出しが増える。
離れすぎると、放っているようで不安になる。
このバランスは、本当に難しい。
正解があるようで、どこにも答えがないテーマだと感じています。
最初は「全部一緒」が当たり前だった
ゴルフを始めた頃は、
練習も、試合も、移動も、ほとんど一緒でした。
練習場では後ろに立ち、
ラウンドでは一打一打が気になる。
良かれと思って声をかけ、
気づいたことがあれば伝える。
それが「親の役割」だと、
疑いもなく思っていました。
・こうした方がいい
・今のはもったいない
・次は切り替えよう
今思えば、
アドバイスという名の言葉を、かなり多く投げていたと思います。
少しずつ出てきた違和感
ある時から、
明らかに雰囲気が変わってきました。
会話が減る。
返事が短くなる。
こちらの言葉に、反応しなくなる。
当時は、
「思春期かな」
「集中しているだけかな」
そんなふうに考えていました。
でも、心のどこかで、
「何かおかしいな」と感じていたのも事実です。
実は、距離が近すぎたのかもしれない
今振り返ると、
距離が近すぎたのだと思います。
本人が考える前に、
親が答えを出してしまう。
失敗しそうな場面で、
先回りして声をかけてしまう。
結果が悪いと、
本人より先に落ち込んでしまう。
それはサポートではなく、
コントロールに近かったのかもしれません。
「良かれと思って」が、
一番厄介だと気づかされました。
子どもは、自分で考える力を持っている
ゴルフは、
自分で判断し、自分で決断するスポーツです。
風を読む。
距離を測る。
クラブを選ぶ。
ミスを受け止める。
本来、すべて本人が向き合うもの。
そこに親が入り込みすぎると、
考える前に正解を与えてしまうことになります。
それは、
成長の機会を奪ってしまう行為だったのかもしれません。
少し離れてみるという選択
ある時期から、
意識的に一歩引くようにしました。
・練習についていかない日を作る
・試合後、すぐに話さない
・聞かれないことは言わない
正直、不安でした。
「何もしていない親」
「冷たい親」
そんな気がしていました。
でも、
その不安をこらえて、距離を取ってみました。
不思議な変化が起きた
すると、不思議なことが起きました。
本人の方から、
「今日さ」
「あのホールでさ」
と話してくるようになったのです。
こちらが聞かなくても、
自分の言葉で振り返る。
ミスも、悔しさも、
うまくいったことも。
話したくなったときに、話す。
それが、ちょうどいい距離だったのかもしれません。
親に求められている役割
そのとき、はっきり気づきました。
親に求められているのは、
正しいアドバイスではなく、
安心できる存在であることなのだと。
失敗しても、
結果が出なくても、
評価が下がっても、
変わらず受け止めてくれる場所。
それがあるから、
また挑戦できる。
「何も言わない」も立派な関わり
何も言わないことは、
放置ではありません。
信じて任せる、という選択です。
・自分で考えさせる
・自分で決めさせる
・自分で責任を持たせる
これは、
親にとってかなり勇気がいります。
でも、
ゴルフだけでなく、
これから先の人生にもつながる力だと思っています。
距離感は、固定しなくていい
距離感は、
一度決めたら終わりではありません。
年齢によっても変わる。
状況によっても変わる。
本人の状態によっても変わる。
近づいた方がいい時期もあれば、
離れた方がいい時期もある。
その都度、揺れていい。
親が悩むのは、真剣だから
正直、今も迷います。
これでよかったのか。
もう少し声をかけるべきだったのか。
放っておきすぎたのではないか。
でも、
悩んでいる時点で、
ちゃんと向き合っている証拠だと思っています。
何も考えていなければ、
そもそも悩みません。
完璧な親じゃなくていい
完璧な距離感なんて、ありません。
近すぎてもダメ。
遠すぎてもダメ。
その間を、
行ったり来たりしながら、
少しずつ見つけていくもの。
失敗しながら、
修正しながら、
一緒に成長していく。
ジュニアゴルフは、親の修行でもある
ジュニアゴルフを通して、
一番鍛えられているのは、
もしかすると親なのかもしれません。
・我慢する力
・信じる力
・手放す勇気
思い通りにならない時間の中で、
親も学ばせてもらっています。
まとめ:ちょうどいい距離は、探し続けるもの
ジュニアゴルフにおける親の距離感に、
正解はありません。
でも一つ言えるのは、
子どもが安心して戻ってこられる場所であること。
それさえ守れていれば、
多少近づいても、
多少離れても、
大きく間違うことはないと思っています。
完璧じゃなくていい。
迷いながらでいい。
その姿を見て、
子どももまた、
自分のペースで成長していくのだと思います。
距離を取ったからこそ見えた「任せる」という覚悟
少し距離を取るようになってから、
親の気持ちにも変化がありました。
それは、
「任せる」という言葉の重さを、
初めて実感したということです。
任せるというのは、
何もしないことではありません。
失敗するかもしれないと分かっていても、
口を出さないこと。
遠回りすると分かっていても、
見守ること。
これは、思っていた以上に覚悟がいりました。
親が口を出したくなる瞬間
正直に言えば、
今でも口を出したくなる瞬間はあります。
・明らかに判断ミスだと思ったとき
・同じ失敗を繰り返しているように見えるとき
・周りの子がうまくいっていると感じたとき
そのたびに、
「今、これは誰のゴルフなのか」
と自分に問いかけるようにしています。
本人のゴルフであれば、
本人が考える時間が必要です。
失敗を経験できるのは、今しかない
ジュニアの時期は、
失敗できる貴重な時間でもあります。
大きな責任があるわけでもなく、
生活がかかっているわけでもない。
だからこそ、
思いきり失敗できる。
その機会を、
親の正しさで奪ってはいけない。
そう思うようになりました。
「見守る」と「放置」は違う
距離を取ることは、
放置することではありません。
・体調管理
・生活リズム
・安全面
・精神的な受け皿
この部分は、
今まで以上に意識するようになりました。
技術には口を出さないけれど、
土台はしっかり支える。
それが、
今の自分なりの関わり方です。
親の姿勢は、必ず伝わる
不思議なことに、
親が落ち着いていると、
子どもも落ち着いています。
結果に一喜一憂せず、
淡々としているだけで、
空気が変わる。
「大丈夫」
と言葉にしなくても、
姿勢で伝わっているのだと思います。
距離感は、成長とともに変わっていく
これから先、
また距離を縮める時期が来るかもしれません。
悩んでいるとき。
壁にぶつかったとき。
助けを求めてきたとき。
そのときは、
また一歩近づけばいい。
距離感は、
一度決めるものではなく、
成長とともに変えていくもの。
そう考えると、
少し気持ちが楽になりました。
親ができる最大のサポート
今思う、
親ができる最大のサポートは、
「いつでも戻ってこられる場所でいること」
うまくいっても、
いかなくても、
変わらず受け止める。
それだけで、
子どもは安心して挑戦できます。